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里見氏研究「第3号」
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里見氏研究「第2号」
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◼️いわゆる第二次国府台合戦を再検討する はじめに 永禄七年(一五六四)に起こったいわゆる第二次国 府台合戦は、一般に知名度も高いところから、房総戦 (-) 国史や関東戦国史が記されるなかでは必ず触れられる 出来事であるただそれらのほとんどは、基本的に後 述小笠原氏の論考をもとに概説風に述べられているだ けで、合戦そのものに焦点をあてた研究となると、残 された史料の少なさとも相まって、ほとんど存在しな いのが実情である。 (c) 筆者は近時里見義堯の伝記(以下本稿では『義』 とする)をまとめるにあたり、義堯期に起こった多く の出来事についても一つ一つ確認作業をすすめたが、当然この第二次国府台合戦についても改めて検討して みた。その過程で、現在通説化しているいくつかのこ とがらについては再検討の余地が十分にあり、また新 たに付け加えるべき知見や課題があることも確認するに至った。そのようなことについては、なるべく本文 中に生かすように努めたが、当該書が一般書である以 上、考証過程の詳細や新たな知見のすべてを述べるこ とはできなかった。したがってここでは、まずこの合 戦に関する研究史を確認したうえで、詳述できなかっ た部分を開示し、従来説の問題点や未解明の部分、さ らには課題を浮き彫りにしつつ、改めてその実像に少しでも迫ってみようとするものである。 滝川恒昭
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里見氏研究「創刊号」
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⬛︎創刊にあたって 里見氏研究会は、二〇一九年四月発足した。これまで大野太平川名登・さらには稲村城跡の保存運動に 関わったさまざまな人たちが築いてきた研究を継承しながら、戦国大名里見氏(房総以外の里見氏を含む) を中心軸に里見氏と深く関わった正木氏武田氏千葉氏関東足利氏などについても、最新の成果や研究 に基づいて新たな課題を確認し、さらなる研究の進展をはかることを目的としたものである。 以後、年一回の総会と、隔月(偶数月)の研究例会(研究発表、古文書・史跡見学会など)の実施を中心 に活動してきたが、二〇二〇年二月以降、思いもかけず新型コロナウイルスの世界的感染拡大 パンデミッ ク)という荒波に遭遇し、研究例会も延期や開催中止のやむなきに至ったこともたびたびである。 それでもなんとかこれまで研究会活動を続けることができたのは、一重に研究成果の一端を例会で発表い ただいた方々、感染対策等に協力いただきながら各方面から会に集う方々、またさまざまなかたちで会活動 をサポートしていただいた方々のお蔭である。 しかも二〇二一年四月の総会では、会のさらなる発展を期すために、研究会としての組織の体裁を整える とともに、会員相互の交流をはかり、なにより研究の進展と会活動の実績を具体的に世に問うために、研究 機関誌(刊)を刊行することを決した。本誌はそのような経緯と目的をもって生まれたものである。 本誌が、里見氏を通じてその時代を考えようとする人にとって学問的成果を問う場となるとともに、里見氏のことを身近に感じ親しんでいただける冊子となり、研究や会活動がさらに進展することを願うものであ る。多くの方々のご支援とご協力を賜ることができれば幸いである。 二〇二二年二月 里見氏研究会代表 滝川 昭