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◼️ 峰上城のご説明 千葉県富津市
峰上城は湊川の河口から5kmほど上流、支流である志駒川と合流する地 点の標高約130mの丘陵に築かれました。 長狭方面や小糸方面 また湊川を 通じて東京湾に出ることができる立地からも、水陸両方の交通の要衝地で あったことが分かります。 秋元 (小糸) 城、 久留里城を通じて真里谷武田氏の 本城である真里谷城と連携していたと考えられます。
峰上城は遺構が広範囲にわたって良好に残っています。 また、 『上総国天 羽郡峯上古城之図』 (国学院大学図書館所蔵)には、「大橋」「大門」 「中城」 「本丸」「尾崎曲輪」 などの記載があり、 当時の大手道など、 城の様子が推察 できます。
峰上城の築城等の詳細は不明ですが、 古河公方足利成氏の家臣真里谷 武田氏が上総南西部の支配拠点として築いたと考えられていて、 真里谷武田 信興による築城とも伝わっています。 城内の環神社に奉納された天文2年 (1533年) の紀年銘を持つ鰐口に「峰上之城」 と刻まれていることから、少な くともこのときまでには築城されていたことが明らかとなっています。
峰上城は真里谷武田氏の重要拠点として機能していたと考えられますが、 『鳥海文書』には、尾崎曲輪に駐屯していた吉原玄蕃助が二十二人衆を率い て小田原北条方として戦ったと記されていて、16世紀中頃には小田原北条方 の城となっていた可能性も指摘されています。 詳細は不明ながら、戦国期の 諸勢力が入り乱れて争った状況を知ることができる貴重な城といえます。
◼️御城印デザインのご説明
戦国時代の遺構を良好に残し、広大な城域を誇る峰上城の御城印には、 『上総国天羽郡峯上古城之図』 (国学院大学図書館所蔵) をモチーフにしま した。 この絵図には、 峰上城の代名詞ともいえる全国にも類を見ない特徴的 な七連続堀切がしっかりと描かれています。
峰上城に関する遺物として、前述の天文2年の紀年銘を持つ鰐口や、同じ <天文年間の紀年銘で真里谷全芳奉納の鰐口が伝わっています。 御城印 には、鰐口をデザインしました。 また、伝吉原玄蕃助着用といわれる、 房総の戦国時代を代表する甲冑としても有名な仏胴胸取五枚胴具足 (館山市 博物館所蔵) もデザインしました。 いずれも、峰上城を物語 る上でとても貴重な伝承品といえます。 あわせて、真里谷武田氏の家紋「四ツ菱」をデザインしました。
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