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87 天羽城

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⬛︎ 天羽(あもう) 城のご説明 千葉県富津市
天羽城は標高約120mの丘陵に築かれた山城です。 北側には湊川、 西側には相川が流れていることから、水上交通の発達した地域であった ことが分かります。さらには、城下西方の相川に並行するように鎌倉み ちと伝わる街道が通っており、 水上交通のみならず、 陸上交通の要衝 地でもあったことが推察できます。

天羽城の築城等の詳細は一切不明ですが、 「天羽城 (あもじろ)」 と いう字名も残ることから、地元では古くからこの山が天羽城であると伝 えられてきました。

天羽城は井戸、 土橋、 堀切、 石積み遺構等が残り、さらに山頂部 は綺麗に削平されており、周辺を見渡せる視界良好の主郭となっていま す。北西には湊川越しに東京湾、東には峰上城を臨むことができます。

「天羽」 は、その地名から上総氏の庶流である天羽氏が平安時代末 期から鎌倉時代に天羽の地を領し、苗字の地としたと考えられています。 今に残る天羽城は室町期以降に築かれた山城だと推察され、 真里谷武 田氏の峰上城と連携して機能していたと考えられています。 また、天羽 城周辺には里見義実が創建し、正木時治が再興したとの伝承をもつ見 性寺があることから、 天羽城と正木氏の関連も指摘されています。

⬛︎御城印デザインのご説明
平安時代から鎌倉時代にかけては上総平氏である天羽氏、 室町期か ら戦国期には真里谷武田氏の峰上城との連携、さらに正木氏の伝承が 残る天羽城の御城印には上総氏の家紋 「九曜」、 真里谷武田氏の家紋 「四つ菱」、 正木氏の家紋 「三つ引両」をデザインしました。

天羽城の麓を通る鎌倉みち沿いには集落が形成されていて、 見性寺、 薬師堂、 観音堂などが残り、 中世の天羽の様子を彷彿とさせてくれます。 また、相川と湊川の合流地点は、 中世期からの船着き 場があったと思われ、 陸路と水路の結節点であるこの地 域の重要性が浮かび上がります。

御城印にはそれらの街道や集落、さらに河川が描かれ た地図をモチーフとするとともに、 天羽の谷や山の景色 をイメージしました。

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